日本のテレビはなぜ12チャンネルなのか?

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リモコンキーIDとは?

リモコンキーID
地上デジタルテレビ放送の、放送局単位で決められているリモコン押しボタン用の番号。
リモコンのチャンネルキー番号は、それを選択することで、放送チャンネルを1つ選べる。

地上デジタル放送は、今までのアナログ放送とは違う。
全てのチャンネルが「13ch」から「52ch」までのUHFで送信されることが決まっていた。

しかし、地上波も衛星波も、送信チャンネル(放送を送信している実際の周波数帯域チャンネル)が、1~12までの「ワンタッチボタン番号」とは一致しない。

送信チャンネル自体をワンタッチボタンで選局させたいので、送信チャンネルとは別に1~12までのリモコンキー番号を各放送局に割り当てる「リモコンキーID」というシステムが作られた。

このシステムは、2000年12月1日、BS放送のデジタル化が始まった際に導入された。

当時、NHKは3波体制を取っていたので、1、2、3をNHKが占めた。
そして4~8が民間に割り当てられ、地上波民放キー局が4~8を使用した。
残りの「9」以降は、衛星波独立局を配置した。

この思想は、3年後に始まった地上波のデジタル化にも影響を与えた。
東京都では、基本的にBS衛星波の割り当て思想がそのまま持ち込まれた。

リモコンチャンネルと物理チャンネル

地上デジタル放送(テレビ)は、UHF帯(470~710MHz)で放送されている。

UHF帯には、それぞれチャンネル番号が1チャンネルあたり6MHzずつ、13~62chまで割り当てられている。これを物理チャンネルと呼び、周波数帯を数字化したものである。

地上波テレビの物理チャンネルとリモコンチャンネル一覧

放送局名物理チャンネルリモコンチャンネル
NHK総合271
NHK教育262
日本テレビ254
東京放送226
フジテレビ218
テレビ朝日245
テレビ東京237
MXテレビ169

電波オークションとは?

周波数帯域の利用免許を競売で電気通信事業者に売却して事業を行わせるもの。そもそも電波は、国民共有の財産であり、有限な公共財である。電波オークションは、それを有効に利用するための有効は手段である。

ただし、地上波メディアは「電波オークション」について絶対に報じない。電波オークションで新規参入が増えれば、ライバルが増えて自社の存在を脅かす存在となるから。

テレビの現状は、地上波キー局の、たった数局だけが支配している。なので、テレビ局が異常なまでに影響力が強い。影響力が強いが故に、偏向報道、政権批判、既得権益を守るような「放送法を守れ!」という流れになる。

もし放送局が何百もの数になれば、多種多様な放送が可能となり、1社あたりの影響力も分散され、全体として公平になる。そうなるほうが、健全な報道が期待できる。

なぜ日本のテレビ局は増えないのか?

まず、テレビ局は新聞社とクロスオーナーシップの形をとり、資本力と影響力を強めている。そして電波オークションなどの新規参入者が増えそうな政策には反対し、それを進めようとする政治家にはメディアの力を使って偏向報道で潰す。

故に、政治家もビビってクロスオーナーシップの解体、電波オークション導入など、国民にとってメリットはあるが、大手メディアにとってデメリットのある事は話せなくなる。

影響力を持ったメディアは、政治家や官僚にロビー活動(波取り記者)を行う。ロビー活動とは、特定の主張を有する団体が、政府の政策に影響を及ぼすことを目的として行う、私的な政治活動のこと。その相手は、議会の議員、政府の構成員、公務員など。

ロビー活動の結果、テレビ放送への新規参入障壁はさらに高くなり、さらに大手テレビ局の影響力は強くなる。これが日本でテレビ局が増えない理由である。

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