築炉(ちくろ)
築炉(ちくろ)
焼却炉のレンガを扱う現場仕事のこと。
耐火物のレンガを積んだり補修したりする仕事。
炉の建設、整備、補修など、幅広い作業がある。
非鉄業界
セメント、石灰、化学、ガラス、焼却炉
鉄鋼関係
高炉、コークス炉、熱風炉、転炉、二次精錬炉、各種加熱炉、熱処理炉、酸洗槽
資格
築炉技能検定(1級・2級)(国家資格)
2級は実務経験2年以上
1級は7年以上(または2級取得後2年以上の実務経験)
工業炉
鉄やアルミ、金属ガラスなどの素材を加熱・加工する装置。
加熱で機械的・化学的に物質を変化させ、材料の加工や処理を行う。
業界の特徴
- 取引相手が個人でなく工場なので、ちゃんと予算が出る。
- 現場の職人が高齢化、かつ技術習得も難しいため、常に人手不足。
- 絶対に必要な「インフラに近い設備」であるため削れない。
- 窯炉建設の経験を有する築炉技能者は相当レアらしい。
築炉はつらい?
- 3K(きつい、きたない、危険)作業である。
- 作業場は閉所、暑熱、粉塵環境の場合が多い。
- また遠方での泊まり仕事も多いらしい。
転職や報酬は?
- 建築、土木、電気のように会社自体が多くないので転職先は限られるかも
- 現場作業員の年収は350万円~500万円程度かと予想(もっと低いかも)
感想
現場仕事といっても、すぐ頭に浮かぶ「警備員」や「道路の土木作業員」といった仕事とは違い、想像がしにくく、一般の人の目には触れないが、「炉」はそこらじゅうの工場や施設で必要とされている。
またこれは、AIやITの技術でどうにかなりそうな製品ではないので、しばらくは人の手が、職人の技術がいつまでも必要となる分野である。今後さらに現場の人手不足は続くので「3K環境でも働いてくれる健康な肉体労働者」を取り合うだろう。(※使えなくなったら容赦なく捨てられるが)
また築炉は「その業界で働いてきた今までの経験と現場の数」がものをいう業界なので、新規参入も相当難しそうだ。例えば電気工事屋のように、一人親方で独立し、最初は社長とアルバイトの2人くらいで会社を始めて徐々に大きくする、なんてことは出来なそう。先代からの地盤を引き継いで仕事を大きくすることは出来たとしても。
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